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手前になんかある。神奈川県立近代美術館『モホイ=ナジ/イン・モーション』


 ゴールデンウィークに少しでも休日っぽいことを、と言うわけで、葉山まで小旅行。天気もよくて、とても気持ちよかった。

 西アジア的な名前かと思っていたら、ハンガリーの人でした。他のバウハウスの先生の作品と比べると、絵も写真も暖かみがある感じ。でも、構図・構成への関心は一貫していて、かちかちっとキメてくれます。

 舞台美術のためのオブジェみたいなやつは、動いているところも見られて、なんだかよく判らないけれど、きらきらしてキレイ。光るためだけならあんなにいろんな素材を使う必要はなく、オブジェとして見るなら、ごちゃごちゃしすぎている感じがするのだけど、なんなんだろ。バウハウスの先生達は時々怪しい。

 モホイ・ナジと言えば写真です。
 風景、スナップが多かった。ソラリゼーションも多かったけど、他の人のも含めてあんまり見方がわからない。気になったのは、視野に入ってないぐらいの近くにものを置く写真が多かったこと。フェンスを近くにぼかして、それを通して奥の風景を見せるとか、枠のほんの隅っこにちょこっと映り込んでるとか。人間が何かを見るときに目には映ってるけどみてないものが写真の中に写されている。そういう、手前のなにか、が奥のものを見るときに私達にどう働きかけてくるのか。手前のなにか問題でよくあるのは、人の内部の構造(色眼鏡で見る)への言及だけど、それを外に置いて、というか、ナジ先生にとってはそれはすべて外の問題なんです。かっこいい。

 映像作品もたくさん。全部観たよ。
 NHKのドキュメンタリーみたいなのがいくつかあっておもしろかった。ロブスターが食卓に上がるまで、とか、動物園の建築紹介とか。ロマの生活を写したものが面白かった。踊ったり、ケンカしてたり。ナジ先生はバッチいところがお好きな様子。これが暖かさにつながってる。普通にお仕事してるのも、バウハウスっぽいところです。

 作品点数も結構あって、充実していた。日本でモホイ・ナジ展なんかそうそう見られないだろうから、とてもよかった。

 帰りに逗子海岸でビール飲みながら、湘南っぽい感じの人々のライブに混ざったり、(めちゃくちゃ寒かったんだけど!)いいおやすみになりました。

 写真はそのときのもの。