国立新美術館開館5周年 リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝 と アラブ・エクスプレス展:アラブ美術の今を知る

国立新美術館開館5周年 リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝

 すごく見応えがあった。
 ルネサンス以降近代までの西洋美術の年表のような、手厚いとても贅沢な展示。絵画だけでなく、工芸品も多数展示があって、アンティーク家具とかあまり見る機会がないので面白かった。
 東洋の壺とか皿を積み上げて金ぴかの装飾をごてごてと付けてでっかい燭台にしたものがインパクトがあって、笑った。基本的にそういう思想がベースとなっているバロック
 大学の学科の友達と回って、人と回ると気付く点も多いし、ゆっくり回れる。あと、ポールボキューズでランチをしたりしてしまいました。おいしかったけど、いきなりメインディッシュが出てきたので、次来るときは前菜から出るコースを楽しみたいです。


アラブ・エクスプレス展:アラブ美術の今を知る

 イスラム圏の現代美術の紹介。
 表現としては少しつたない感じで、荒削りな印象。急速に近代化する都市へのオマージュなどもあるけど、パレスチナ問題を中心に政治的なメッセージの色合いが濃い作品が多い。これが西洋のオリエンタリズムへの反発と呼応して、全体的には結構どぎつい反米・反欧の雰囲気。現代美術の表現がそもそも西洋の文法に従ってるということを、その内部から批判していく。
  批判されてる西洋のまなざしって、まさにリヒテンシュタイン家がせっせと集めたコレクション、そして伊万里焼を積み上げて金ぴかの燭台にしてしまうまさにその思想です。それはものすごく厚い歴史と文脈があって、表現も豊かで、美しい。だけどそれは芸術の表現として唯一の方法ではない、表現も読み方も。こっちもいいけどあっちもいいね、で消費することは我々にとっては簡単だけど、西洋からのまなざしが自分たちが信じるものと決定的に対立している人達がいて、もがくように戦ってる。そんなメッセージを感じてかなりショッキングだった。

 合わせ技一本という感じでかなり刺激的な一日になった。